こんにちは!クリエイティブ室 河内です。創業16年を迎えるノンピですが、「ノンピ」って何? どういう意味? と、どんな場面でもまず聞かれます(笑今回は、その謎を紐解きながら、コーポレートロゴ、ブランドロゴなどをご依頼しているイラストレーター、デザイナーの飯田淳氏へロゴへ込めた想いを聞かせて頂いたインタビューをご紹介いたします。
(HERMÈS Collection Homme Automne-Hiver 2008 INVITATION 20018年秋冬メンズコレクションのインビテーションイラスト) Jun Iida
東京生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業。
HERMÈS Collection Homme Automne-Hiver 2008 INVITATION のイラストレーション、
THE CONRAN SHOP 07と08のオリジナルイラストダイアリー、an-an,クロワッサン、旅、coyoteなど
多数の雑誌イラストレーション。雑誌GINZAのロゴデザイン。原宿のハンカチーフセレクトショップ「パルトゥーズ」をプロデュース。
文化女子大、家政大学、パレットクラブ講師。創形美術学校校長。
(飯田淳さん作の弊社ロゴ。10周年を迎えた6年前からこちらを使用しています)
河内)まず、弊社の名前についてですが、
創業当時は有限会社で、「non piu fame」という社名でした(イタリア語で、no more hunglyのニュアンス)
株式会社にするにあたって、non piu fameを省略した「nonpi」という社名に変更いたしました。
飯田氏)最初はこのロゴだったんですよね。これを10周年ということで直したい、ということで依頼をいただいただんですが。
まずはですね、この場所を、正円にしたいと思いました。
(社名変更時、当初のロゴ。飯田氏の手書きで "n"の間に正円が)
飯田氏)なぜかっていうと、「ノンピ」ってとってもリズムを持っている音じゃないですか。
そのリズムはどんな形かな、って考えた時に「間隔」が、必要かな、と感じたの。
それに、アルファベットの形の中に◯がたくさんあるから、丸を大事にしようと思いました。
河内)音から!!なんですね
飯田氏)音だね、面白い響きじゃない!ノンピって。可愛くて。あだ名みたい笑
柿沼)笑 そうなんです。どこでも、すぐに覚えてもらえるんです。
飯田氏)フォントだけの形ではなくて、外側の(全体の)形がありますよね。
白い部分というか、隙間。リズムがあって、隙間があること。白い部分との関係性を考えてこの太さにしました。
ここにKとかRがあると、また隙間の取り方が難しくて大変なんだけど(苦笑
直線と、円、直線と、円、っていうシンプルな形だから、
ノンピ、っていう響きと同じように、可愛くてかっこよくてシンプルで、時代が変わっても愛されるように。
たとえば、デニムとかもそうだよね。多少の形は変わっているかもしれないけど
直線と、円、っていうとてもシンプルなものがずっと愛されてる。
nonpi は綺麗に並べやすい言葉、隙間を作りやすい、いい形でいい言葉だよね。
河内)ずっとオレンジで使用していたのですが、今回ウェブサイトのリニューアルに於いて
ロゴを黒にしたんです。すると、今まで可愛いとおもっていたロゴが急にクールにかっこよく見えて。
毎日みていたロゴなんですが、こんなに印象が変わるとは思いませんでした。
飯田氏)ロゴを作る時には、最初は黒で作るでしょ?色は、後から。
河内)!!!!!(←弊社デザイナー)
飯田氏)黒で綺麗であれば、どんな色でも、綺麗になるんです。
当時のその他の案も見せていただきました。直線と白の等幅の空間が印象的
(R.O.STARのロゴやパッケージ、店内の壁画なども飯田氏の作品です)
飯田氏)この壁画も楽しかったな〜、まだあるんだよね?
柿沼)あります!笑
河内)これは、店内を見てパッと決められたんですか?ライブペインティングのような。。。
飯田氏)いや、パッとは決めていないですね。ラフとかは用意していませんが
工事中の現場などを見ていて、地下だったから。「外」で食事をしているイメージが出せたらなぁと思って。
河内)!!!!!(←弊社デザイナーのはず)
河内)描画もすごく速かったと聞いています。サラサラサラ〜って。。。
飯田氏)昔、バイトでやってたんですよね。モデルさんがいて、後ろの壁に背景を描くっていう仕事。
時間がとにかく与えられないから、下書きもできないし。その場でさっと書けっていう。鍛えられたね〜
でもね、ラフを用意していくより、その場で描き始めた方が、その空気に合うんだよね。その場所に合うものができる。
(マンチーズケータリングのカーラッピング。こちらのイラストも飯田氏の作品)
飯田氏)これも好きだね〜。カフェのガチャガチャした楽しい感じ!
河内)ラッピングカーも今は5台になりました。とても目立ちますよね。
そして今は、このイラストを、我々の名刺にも使わせて頂いているんです。
(弊社の名刺の裏には、ラッピングカーと同じイラスト入り)
飯田氏)綺麗な名刺だね。
・・・そしてほら、名刺にのって、小さくなっても綺麗なnonpiロゴだね。
ぱっと見、何屋なんだかわからないけど!逆にいいんじゃない?笑
(飯田さん、お忙しい中お時間をいただきありがとうございました!)
(今回、来訪させていただきました飯田さんの個展。「Reminiscing」)
(~6/30(日)まで 白金台の東京妙案GALLERYで開催)
(今回の個展に関して)明るく軽い空気が流れていた80年代の始め、バックミュージックはAORでした。
甘くて、カラフルな思い出をレコードジャケットサイズにガッシュと色鉛筆で描きました(飯田氏)
飯田さんの作品からはいつも、音や温度や香りが届きます、
ロゴやイラストに込められたその音やリズム、温度や香りなどをいつも感じながら
そして、時代が変わってもシンプルに、愛されるように
これからもnonpiを成長させていけたらと思いました。